「詩集・小説など」カテゴリーアーカイブ

『狸の匣』マーサ・ナカムラ(著)を読んで、物語に終わり方について考える。

 どんどん足音をたてて二人に近づき、正面から、父の舌を無理矢理に引きずり出した。そうして、幅一メートルほどの父の舌を、自分の体にぐるぐると巻きつけた。 続きを読む 『狸の匣』マーサ・ナカムラ(著)を読んで、物語に終わり方について考える。

『早く家へ帰りたい』高階紀一(著)について

高階紀一さんの『早く家へ帰りたい』には、亡くなった息子さんについて書かれた詩が集められていた。
ユーモアやウィットに富んだ人だと思っていたのに、この詩集では、これまでのような鮮烈な印象がない。 続きを読む 『早く家へ帰りたい』高階紀一(著)について

『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ著について

わたしを離さないで』カズオ・イシグロ(著)を読みました。
読みながら小川洋子さんの『密やかな結晶』を思い出しました。
どちらも、国家によってある冷酷な施策が執り行われているという共通点があります。 続きを読む 『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ著について

五木寛之著『青春の門・筑豊篇』 ―――読者の肩代わりをして心の整理をつけてくれる主人公―――

『青春の門・筑豊篇』五木寛之著を読み始めた。
以前から気になっていたのだが、図書館で見かけて手に取った。
本屋にばかり行っていると、なかなか出会うことのない本だと思う。 続きを読む 五木寛之著『青春の門・筑豊篇』 ―――読者の肩代わりをして心の整理をつけてくれる主人公―――