文体練習

片根伊六(かたねいろく)による、詩、物語、小説、エッセイなどを掲載しています。

荒野に教会の鐘が鳴り響く。

            荒野に教会の鐘が鳴り響く。

ぐんぐんテンションが高くなる。 ぐんぐんぐんぐん、ぐんぐんぐんぐん……

そこで君が登場するのだ。 これでもかというくらい、めいっぱい 溜まったところで、 グゥワァンという感じで鮮烈に、

「僕にその音楽を貸してください。」 「一〇日で一割の利子を払いますから。」

なにか単純な原因が一つあって それがすべてを創りだしているのだ。

君の中の深い、裏の部分が透けて見えている。 果てしない空間にポツンといるイメージが 生まれる。 無い制限があちこちに見えはじめて 不意に不気味な感覚が表れて、君を 恐がらせたり し始めるのだ……

「彼らを滅ぼしてください。」 「彼らは何も分かっちゃいなんです。」

二年後 あるいは五年後かもしれないが、 ある日を境に君は 率直になるだろう。

「僕らはダンスの歴史を廃棄します。」 「だから新しい動きを与えてください。」 「僕らの中枢神経をのっ取ってください。」

君は全権を握るだろう。 すべてがシンプルになり、 あとは 滑らかに過ぎ去ってしまうだろう。

   

『ゴブリン/3号』