片根伊六 帳

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思いきってやってしまう

            思いきってやってしまうタイプの女性だ

ボクの詩への出演を OKしてくれたんだ

ボクは 意味ありげに どしどしやってもらった

真剣に 知的に解釈して なんだってやってくれた

顔がいいんだ 古いコンクリートの壁を背景にして 静止するんだ

伝統的な手法で 光が強調されて 詩が 生き生きするんだ

丸みのある光と影の描写で 彼女の物語が さりげなく流れる

朱色のバラが差し込まれて いつの間にか 完結するんだ

古いコンクリートに雨が黒く染み込んで 暗示的で それは いつだって痛々しい いつだって 秘密にしたい 小さくて 謎めいてる……

     

「片根さんは発想を逆手に取った作品をよく書く人ですが、この詩もその類。詩を書くのではなく書かれてしまうといった、なんとなくアイロニカルな雰囲気の漂う作品。」 日原正彦「読者投稿作品・選評」『詩と思想/1999.9』p142。