文体練習

片根伊六(かたねいろく)による、詩、物語、小説、エッセイなどを掲載しています。

思考体

            灰色の不定形の浮遊物が邪魔くさいから 金色の立方体のプラスチック製の容器に閉じこめる 高まり 重なり合う数字でできたモノの群が 思考を 電子顕微鏡レベルの球体に 分解し 7倍の処理能力で再構成してゆくから それに気づいた思<!--more-->考体から順に指が 支配される おしまいの人間は逆に 助かったのだが 指の滑らかな動きが可能になり 純化した思考体は ますます 関係ない純粋空間で暴走する そこでもなぜか あの灰色の不定形の浮遊物がまた現れて 気休めになっていて 聴力の限界を越えた技術で 思考体に直接 接続されたランダムな概念の断片が 切れ目なくスムーズに流れ込んでゆく 進化した「進化」は どこからかやって来て どこかで作動しているはずなのだが 流れが「自然」すぎて 無視されるから抜け出せない おしまいの人間はどうしてるだろう 今 どうなっているのだろう 再構成されたモノは役に立つのだろうか...