文体練習

片根伊六(かたねいろく)による、詩、物語、小説、エッセイなどを掲載しています。

手術中の会話のように

            名前を知らない旅先で

酔いがさめて 少し震えながら聴いている。

頭の中でなっていると錯覚して 目をつむる。

感動しているのか くたびれているのか 寒いのか

記憶や先のことが思い浮かばない。

眠ることができずに 感じ続けていた。

緊張してこわばったまま つかまえようとする。

統合されない見世物のように 道に迷った機械のように 手術中の会話のように

寒くて 身動きがとれない。