片根伊六 帳

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アクリルのフタ (詩)

            僕はここから抜け出せるのだろうか?

アクリルのフタがかぶせられている。 自由にどこにでも行けるという気がしない。

妙に穏やかな表情で、 感情をこめている雰囲気をよそおって 感じよく挨拶をしているだけだ。

活気に満ちた気持ちは アクリルのフタを通過すると、 ろ過されてしまった後の 形だけのものになってしまうのだと気づいて げんなりしてしまう。

気分転換や精神論では抜け出せない。 問題は打開されなければならない。

アクリルのフタに専用カッターで線を入れて パキッと踏み割って、さらに小さく折り割って 燃えるゴミの袋に入れてしまうのです。

そうして 再びアクリルのフタに閉じ込められないように 日々、うかない顔で作業を続けなければならない。

幸せな気分でしばらくいると 不意に、 後でしか分からない伏線がやってきて 閉じ込められてしまうからです。

一度抜け出すことができれば 予防接種のような効目によって アクリルのフタは、手順どおりに 簡単に撤去できるようになるのだと考えたい。

戦場や手術室や猛暑の建築現場だって 慣れてしまえば、はたで見るほど どおってことないものになるのだと思いたい。

解けない問題は無いらしい。

問題は解かれて開かれるためにやってきて 成仏し、昇華し、 悟りを開かせてくれるのだと思い込みたい。