夕方、もう暗くなった自習室で
勉強していると テキストの世界に トリップしてしまうことがあった。
いっしょに来た友達のことも 自習室にいるということも 受験生だということも すべて忘れて
すべての記憶が無くなって テキストの中で思考することが 世界そのものになる
そこには空間があって 違った種類の秩序があった
その空間の中にいるというより その空間そのものに 自分が成っているいるような感覚
集中が切れて目をテキストからはがして 横を見ると いっしょに来た友達は フィクションの登場人物みたいだった