文体練習

片根伊六(かたねいろく)による、詩、物語、小説、エッセイなどを掲載しています。

すべらない物語

 『化物語』西尾維新(著)の第二話「まよいマイマイ」は、いろんな架空のウンチクで、たたみかけるように終わった。この感じ、うまくはまるとグッとくる。
 展開が、次々、思いつきのひらめきのような感じで進んでいくので、大丈夫かな、いったいどんなふうに結末に持っていくつもりなのかな、と心配になったけど。
 『魔法少女まどか☆マギカ』もこんな感じだった。この強引な感じは、プロットとして、最初からあるんじゃなくて、物語が語られるうちに、途中か、あるいは最後の最後になって、作者の苦肉の集中力の中で生まれたんじゃないかな。
 この最後のオチがみごと生まれると、これまでになかった斬新な傑作になるけど、もし生まれなかったら、この物語は台無しの、しらけたものになってしまうのだろう。
 でも、こういう人たちは、ダウンタウンのアドリブのコントみたいな感じで、緊迫した中で、限られた時間の中でも、決して、すべらないのだろう。