文体練習

片根伊六(かたねいろく)による、詩、物語、小説、エッセイなどを掲載しています。

2010~2019(40代)

Raspberry Lover(ラズベリーラバー、秦 基博)について

短い時間で、長い物語が凝縮されて入ってくるようだ。 だとするとすごい情報量だ。 「さも 彼女だけが 童話の中にきるように」という出だしの部分で、たくさんの童話が、頭の中で検索され始める。 アダムとイブの禁断の果実? 白雪姫の毒入りりんご? えっ、…

依存と自立

依存先をたくさんもっている人が、自立した自由な人? 依存先を1つか2つしかもってない人は、危うくて不自由な人?

資料的価値

風景や気持ちを 事実に即して書くことは なんらかの 資料的価値があるかもしれない まったくの個人的な発見で 他の人にとって価値がない と思っていたことを 見ず知らずの 誰かも同じように 発見していたとしたら 一般化、普遍化できる 可能性があると思う

錬金術と永遠(2)

眠い午後 魚を見ながら うつらうつらして 過ごした 魚は 魚の内外の環境に反応して動いている だけなのだろうか? 気持ち良さそうに見えるが 魚に感情はないだろう 感情の原型のような電気的信号は流れているのかもしれない 水の流れの中で静止 しているとい…

給油口とウーデゴー

「きみの給油口に、 ホースのさきっちょを つっこんで、 ハイオク満タンで お願いしたい」 とウーデゴーは私に言った。 (どっちやねん) その日はとても 何もかもかもが くっきりとしていた。

明智さんと徳川さんと伸び率

気の利いたことを言うのにも 疲れたよ (言えてるかどうか分からないけど) おもしくろくもなんともない 伸び率が低下って なんなだ 常軌をいっしている 伸び続けているだけで いいじゃなか すごいことじゃないか (現状維持だって難しいのに) 明智さんも …

そんなふうな詩 あ間違えた 死

死んだ人たちはすごい 死を経験したのだから すごい 死の直前を 経験した人はすごいと思う じいちゃんも ばあちゃんも すごいな ねえ じいちゃん ばあちゃん 死ぬ直前は どんなだった? 70年も 90年も生きて そして 死ぬって どんな気持ちだった? 痛み…

人生における時間と資金と報酬について

時間に何をたしていったら 人生になるのだろうか? 資金ぐりは大切だ 子供の教育費 老後 その他のリスクに備えて その時々で 資金がショートしないように その上で 脳に 良質な 報酬を与えてあげたい 適切な時期に 効率的に 突きつめて考えると 人生は この…

何が伝わっているのだろう?

文字を書く この文字を先生が読むだろう 明日の昼休みか、5時間目が終わった後か 15分休みかもしれない この文字が 先生の目に映って 頭の中に映って 何かが伝わる時 何が伝わっているのだろう? 「今日はカレーでした」とか 「宿題は難しかった」とかだ…

『15歳の寺小屋 ひとり』吉本隆明(著)

創作の本質は、この〈転換〉にあるんですよ。どんなに長い小説であろうと、この〈転換〉の連続だと言っていい。つまり〈転換〉をどう描くかが、うまい小説になるかどうかのいちばん肝心なところで、芥川はそれを非常に素朴に忠実に自分の作品の中で使ってい…

なんでもない1日

なんでもないと言えば、なんでもない1日だった。 仕事をして、家族と出かけて、子供と過ごして、本を読んだりした。そして最後に、夜にお酒を少し飲んだ。 なんでもない1日だが、それでも、大きな変わり目の1日であったような気もする。 吉本隆明さんは、…

日本で一番、世界で一番

日本で一番高い山 世界で一番高い山 日本で一番強い選手 世界で一番強い選手 日本で一番のお金持ち 世界で一番のお金持ち 日本で一番頭の良い人 世界で一番頭の良い人 日本で一番の美人 世界で一番の美人 日本で一番かわいい人 世界で一番かわいい人 日本で…

恐竜

四つ葉を探して喜んでいる時期をすぎ 気のきいた遊具がない公園には行かなくなった いつか孫ができたら、またいっしょに行けるだろうか 鉄棒と単式の滑り台と恐竜がある公園で、桜を見てる

クロマニヨン人と濃いオレンジの赤

クロマニヨン人と 海岸で会った いつから居たのか 右側をふと向くと 横に立っていた 彼女もこっちを向いたので 目が合った 声はかけなかった 山で会った人どうしが あいさつする感じで ちょっと おじぎだけした 彼女は 水平線の向こうを ずっと見ていた 僕も…

「美」とは有用性から切り離された報酬系

美しい風景を見て 幸せな気分になるのは なぜだろう? 脳の報酬系は なぜ ご褒美を くれるのだろう? 青い グラディエーション 水平線 暖かい日差し 少し冷たい風 波の音 菜の花 鳥の鳴き声 光 緑 コーヒー ただの物質 ただの現象の 組み合わせにすぎない こ…

私も、「不死と至福と神性」をもくろむ人類の一員

人類は、「飢餓と疫病と戦争」の問題を解決しつつあると、ハラリは言っている。そして、人類の次のターゲットは、「不死と至福と神性」だと予言する。 もし私たちが自分の体から死と苦痛を首尾よく追い出す力を得ることがあったなら、その力を使えばおそらく…

時間

時間から解放されたら どうなってしまうのだろう 仕事 約束 用事 をなくしていったら 時間から 逃げられるのだろうか? どのくらい 逃げ切れるだろうか? お金がたくさんあったら たくさんの時間 逃げ続けることができるだろう 逃げるのに必要なお金は 1時…

向上心の幸福論

何か目標があって、それに向かって努力していくのは、いっけん良いように思えるが、ある程度歳をとってくると、必ずしも良いとは言えないと思うようになった。 目標に向かっている時は、無理してハードワークをしがちだ。 目標を達成するまでの我慢だと思っ…

同じ作品

同じ作品を2度以上鑑賞することがある。3度4度5度……と。漫画、小説、映画、ドラマ、詩、音楽、絵など。 絵や音楽は一般的に、2度以上の鑑賞に堪えうる。絵を部屋に飾って毎日見たり、いつも同じ音楽を聴いたりされる。 しかし、漫画や小説など物語があ…

谷川俊太郎さんの詩から学ぶ 効果的な書き方 (19) 事実を書くときは時間をおく

その日から三十年余が過ぎた 別れたひとはもうこの世にいない 哀しみにくるまれていた歓びの思い出 束の間へと切り刻まれる永遠 『谷川俊太郎.com』「こぼれる」より これは、奥さんと別れた時のことが書かれた詩だと思われます。 30年以上前のことを、な…

ロボットが「我思う、ゆえに我あり」と主張する

自己意識を持つロボットの研究をしている人がいるようだ。今はまだバクテリアレベルだが、今後2世紀のうちには人間レベルになるだろうと言っている。 それは、ロボットが「我思う、ゆえに我あり」と主張するようになるということだと思う。 リプソン教授:…

心を持つ椅子「トーマ」市立図書館で実証実験

かわいい女の子が近づくと 座りやすいように くるっと回転して向きをかえる 彼女が座ると 背もたれが 体を包みこむように やさしく変形する 彼女が居眠りすると 静かに ハンモックのような 曲面になる 彼女が立ち上がって帰るとき さみしそうに 少し後を追い…

「人生は音楽だ」といったとしても、キザだとは感じられない

心の起伏は、音符のようなものだと思う。 高音ばかり続いていては、キーキーいってうるさい。 低音ばかりだと、ボーボーいってて陰気臭い。 計算された、あるいはセンスの良い、メロディーになっている方がいいと思う。適度に起伏があって、リズミカルな部分…

中庭

中庭の 中にいるのも いいけど 中庭を 部屋から 見るのも いいな 陰と光が 斜めに分かれて 三角い 空は 四角い 下から 白い 唇が ゆっくり 現れた こっちに ゆっくり 近づいてくる ぼくの 上に 消えていった 右側では 毛の長い 犬が 三角帽子の 悪者に 追い…

なかにわ

なかにわの なかにいるのも いいけど なかにわを へやから みるのも いいな かげと ひかりが ななめに わかれて さんかくい そらは しかくい したから しろい くちびるが ゆっくり あらわれた こっちに ゆっくり ちかづいてくる ぼくの うえに きえていった …

テレポーテーション(どこでもドア)

山の中で岩に座って水を飲もうとしていると、電話がなった。 少し込み入った仕事の話だったので、集中して話した。 その間、周りの景色は見えてなかった。 目や耳や鼻や皮膚からの情報は、脳に拒否されて、破棄されてしまったのだろうか? 電話が終わって、…

ダムにすみたい

ちきゅうで ひとりきりに なったとしたら ダムのうえに すみたいな おおきな ちからで まもられて ダムのうえで ねむりたい

ダムに住みたい

地球に一人 残されたときは ダムの上にある 機械室みたいなところを こじ開けて そこに住みたい 死ぬときは これは私の墓だと 思いながら 遺書は 残さないで ダムで死にたい

しゃんとする

曇り空で 風が強くて 寒い 誰もいない海岸 雨は 降っていない 曇り空で 風が強くて 寒い 誰もいないダム 雨は 降っていない 曇り空で 風が強くて 寒い 誰もいない滝 雨は 降っていない 少し 恐くて しゃんとする

谷川俊太郎さんの詩から学ぶ 効果的な書き方 (18) 第一発見者だと主張

<strong>私は羊歯の葉に指先を触れたまま、ぎこちなくあせって下半身の衣服を脱いだ。裸の尻が落葉に接するや否や、羊歯と私を結ぶ感覚の流れは、めまいを感じさせるような速さにたかまった。もはや指先を触れているだけでは我慢できなかった。私は上半身の衣服をめ</strong>…